保健室

方針「心身ともに健やかに」

園児が過ごす教室の環境整備、全力で遊ぶ園児たちのケガの対応
全ての感染症の一番の予防法である「手洗い」の指導など、
日々園児が健康で、笑顔で過ごせるようにお手伝いをしています。

幼児期から始める手洗いの習慣づけ

湘南こども園 看護師 出所

 世界で、五歳の誕生日を迎えずに、命を終える子どもたちは年間五百九十万人。もし、せっけんを使って正しく手を洗うことができたら。年間百万人もの命が守られ、また、下痢によって学校を休まなければならない子どもたちが大幅に減ると言われています。
自分の体を病気から守る、最もシンプルな方法のひとつが、せっけんを使った手洗いです。そして正しい手洗いを広めるため、毎年十月十五日が「世界手洗いの日」と定められました。
手洗いとは、習慣づけられるものです。何事も習慣づけるには、時間をかけて繰り返すことが大切なのです。そして、一生に一度しかない「幼児期」にこそ人間として生きていくうえで重要な基礎を手に入れられると言われています。幼児期のうちから衛生についての意識を持つことで、健やかに成長していけると考えています。
本園で実施している手洗い指導では、園児が理解しやすい内容となるように心がけています。手を洗わないとどうなってしまうのか、紙芝居を使って絵を見て話を聴いて理解してもらう。正しい手洗いのポーズを説明しながら、実際にやってもらう。目に見えない洗い残しやばい菌を、目に見えるようにしてどのくらい手が汚れているのかを見てもらう。その体験が園児の印象に残り、手洗いに興味を示して繰り返し実践してもらうことをねらいとしています。
実際に指導をしてからは、園児のインフルエンザの罹患率が、前年度と比較して十一%減少するという成果がありました。また、教室を回っていると、手洗い場で友達と一緒に手洗いの歌を歌いながら手を洗っている姿もみられるようになり、「おうちでやってるよ」という園児の声も聴けています。
習慣となるまでには時間が必要となりますが、指導をする側にとっても「継続は力なり」、園児にとってどのような指導をすれば分かりやすく、楽しんでもらえるのかを学びながら、園児とともに成長しています。

目的 乳幼児期から衛生的な意識を持ち、生涯を健やかに過ごす
目標 園児・職員が一丸となって感染症罹患率を減らす

手洗い指導

・紙芝居「ばいきんこわいぞ」

手を洗わないと、みんなの体の中でばいきんはどんないたずらをするのか。紙芝居を使って園児にわかりやすくお話をします。紙芝居にみんな釘づけ、ばいきんのこわさを伝えることを目的としています。

・正しい手の洗い方
 ~六つのポーズ~

手洗いには正しい洗い方があります。絵を見せながら一つ一つのポーズを説明しながら園児にもやってもらいます。最後には「あわあわ手洗いの歌」に合わせて六つのポーズをみんなで実践します。

・手洗いチェッカー

看護師が教室を回って、手にどのくらい汚れがついているのか、手洗いチェッカーで見てみます。みんな汚れが光って見えることにびっくり。帰ってから、おうちの人と汚れている箇所をよく洗う練習をしてもらうため、汚れが残っている箇所を手洗い用紙に色を塗って、持ち帰ってもらいます。

感染症対策

乳幼児期から衛生的な意識を持ち、生涯を健やかに過ごす

◎園内での消毒4つの提携保育園と共同して、人体に無害な次亜塩素酸水でおもちゃの消毒や保育室の清掃を実施しています。また、各教室には手指消毒用のアルコール製剤を用意し、給食前や外遊びの後などに消毒をしています。

◎保育室の室温・湿度管理
感染症の予防には、園児や職員が過ごす保育室の室温・湿度管理も大切です。毎日看護師がラウンドし、室温・湿度のチェックを実施してウイルスが蔓延しにくい環境作りに努めています。

◎緑茶推進運動 緑茶には殺菌効果の高い「カテキン」が含まれており、緑茶を飲む、緑茶でうがいをすることで感染症に対して感染阻害作用を発揮することが分かっています。提携保育園でノンカフェインの緑茶を園児に提供する運動も開始されており、当園も職員の健康管理として緑茶を意識して飲むことを推奨しています。

保護者・職員への情報発信も大切
園児の健康管理だけでなく、保護者・職員の健康管理、健康意識の向上を目的に健康に役立つ「水分補給の大切さ」や「緑茶の効果」、「感染症についての予防対策」などを流行の時期に合わせてほけんだより等でお知らせします。

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